- May.05
2019 - 夏期講習に関して
私が2019年夏に担当する夏期講習のうち、高3、高卒用のものを説明します。
次の pdf ファイルをご覧ください。
http://math.co.jp/blog/../uploads/360fe73c869687674d4de6dc6543b884.pdf
私が2019年夏に担当する夏期講習のうち、高3、高卒用のものを説明します。
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以前お知らせいたしましたように、駿台文庫の書籍「プラスエリートシリーズ」の読者の交流の場となるページを作成いたしました。ぜひ、ご活用ください。
数学の学習において重要なことはいくつもありますが, 学習初期においては次の 3 つの自覚が大切です。今回は, この 3 つについて概要を説明します。どれも「あたりまえ」と思われがちなのですがタイトルに続く例を一度よく読んでみてください。
2019年3月21日現在で、駿台文庫の「プラスエリートI・A」と「プラスエリートII・B」が刊行され、「プラスエリートIII」も4月中(遅くて5月)には発売される予定です。
さて、これまで「プラスエリート」シリーズを使っていただいた方の中には、少なからず質問・疑問をもつ方もいらっしゃるようです。中には、多くの人にその疑問点を共有した方がよいものもあります。
そこで、今後、何らかの形でそれに答えるようなしくみを考えていきたいと思います。実施は早くても4月以降になります。
プラスエリートシリーズを引き続きよろしくお願いします。
日頃、多くの方がこのサイトを訪れていただきありがとうございます。このサイトの記事には投稿機能がありますが、この投稿内容については次のようなルールを敷いております。このルールから大きく逸脱した場合は承認されないことがあります。
・なるべく記事と関係のある内容でお願いします。
厳格に判断しているわけではありません。記事には関係ないが、当社あるいは代表に対する質問、意見等であればかまいません。当社とは全く関係のない塾・予備校・人物に対する話題は対応できかねます。
・他の個人、組織を特定できる内容で他を攻撃する内容、乱暴な言葉遣いを含むものは承認されません。
近年、SNS等で姿の見えない立場(ペンネーム等を含む)から、特定の個人に対して攻撃的な行動を起こし、弱い立場の人たちを傷つけるということが社会問題化しています。中には、誤った情報に基づいて攻撃的であったり、浅い理解のもとで攻撃的であるものもあります。
当社としては、このような件については厳しい姿勢で臨みます。
皆様のご理解をお願いします。
受験生のために, 基本的しかしピリッと辛みのある問題の続きです。「受験生への挑戦状 1」と同様に, 以下の問題を解いて, 解答ファイルを開いてみてください。ファイルが開ければすべて正解ということになります。
なお, 以下の問題で「すべて求めよ」「すべて選べ」とあっても必ずしも複数該当するものがあるとは限りません。また, 複数答が存在する場合は, 選択肢の番号の小さい順に答えるものとします。
難易度は標準レベルです。IV. のみ数学 III の範囲になります。
【問題】
● 正解がわかったら, ここをクリックしてください。pdf ファイルが開きますが, パスワードを要求されます。パスワードは I. ~ IV. の答です。入力の方法は下の例を参考にしてください。すべて正解の場合のみ pdf ファイルが開きます。
(入力例 1 )
I. 1 II. A 2, B 3 III. ③ IV. ④, ⑤
の場合は, パスワードに「123345」を入れます。
(入力例 2 )
I. 3 II. A 45, B 679 III. ①, ② IV. ③, ④, ⑤
の場合は, パスワードに「34567912345」を入れます。
受験生のために, 基本的しかしピリッと辛みのある問題を用意しました。まずは, 以下の問題を解いて, 解答ファイルを開いてみてください。ファイルが開ければすべて正解ということになります。
難易度は標準レベルです。IV. のみ数学 III の範囲になります。
【問題】
\(C_{1}:x^{2}+y^{2}=1\)
\(C_{2}:x^{2}+y^{2}-4x+2ay+a^{2}=0\)
が 2 点で交わり, その交点を通る直線は点 \((-1,-3)\) を通るという。このとき, 実数 \(a\) の値あるいは \(a\) が満たす条件は次のどれになるかを答えよ。
(解答群)
① \(a=1\) ② \(a=5\) ③ \(a=1\), \(5\) ④ \(1\leqq a\leqq 5\) ⑤\(1< a < 5\)
● 正解がわかったら, ここをクリックしてください。pdf ファイルが開きますが, パスワードを要求されます。パスワードは I. ~ IV. の答です。入力の方法は下の例を参考にしてください。すべて正解の場合のみ pdf ファイルが開きます。
(入力例)
I. A: ①, ア: ② II. 123 III. ③ IV. ④
の場合は, パスワードに「1212334」を入れます。
高校数学を考える(受験生向け)のページにある「似て非なる問題に対し深い意識を持とう」のコーナーに、問題一覧のページを作成いたしました。これまでの問題を同時に見ることができます。
1. コーシー・シュワルツの不等式について
高校数学で学習する絶対不等式の一つにコーシー・シュワルツの不等式というものがあります。これは,
(1) \((ax+by)^{2}\leqq (a^{2}+b^{2})(x^{2}+y^{2})\)
(2) \((ax+by+cz)^{2}\leqq (a^{2}+b^{2}+c^{2})(x^{2}+y^{2}+z^{2})\)
(3) \((ax+by+cz+dw)^{2}\leqq (a^{2}+b^{2}+c^{2}+d^{2})(x^{2}+y^{2}+z^{2}+w^{2})\)
$$\vdots$$
のような不等式で, 一般には, \(\sum\) 記号を用いて,
$$\left(\sum_{k=1}^{n}a_{k}b_{k}\right)^{2}\leqq \left( \sum_{k=1}^{n}a_{k}^{\,2}\right)\left( \sum_{k=1}^{n}b_{k}^{\,2}\right) \cdots\cdots\,(★)$$
と表すことができます。ただし, 文字はすべて実数とします。
ところで, 不等式 (★) の \(n=3\) の場合は,
$$(a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+a_{3}b_{3})^{2}\leqq (a_{1}^{\,2}+a_{2}^{\,2}+a_{3}^{\,2})(b_{1}^{\,2}+b_{2}^{\,2}+b_{3}^{\,2})$$
ですが, これは,
$$\vec{a}=\left( \begin{array}{c} a_{1} \\ a_{2} \\ a_{3} \\ \end{array}\right), \vec{b}=\left( \begin{array}{c} b_{1} \\ b_{2} \\ b_{3} \\ \end{array}\right)$$
とおくと,
\(\vec{a}\) と \(\vec{b}\) の内積は,
$$\vec{a}\cdot \vec{b}=a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+a_{3}b_{3}$$
\(\vec{a}\) と \(\vec{b}\) の大きさは, それぞれ,
$$|\vec{a}|^{2}=a_{1}^{\,2}+a_{2}^{\,2}+a_{3}^{\,2}, |\vec{b}|^{2}=b_{1}^{\,2}+b_{2}^{\,2}+b_{3}^{\,2}$$
ですから,
$$(\vec{a}\cdot \vec{b})^{2}\leqq |\vec{a}|^{2}|\vec{b}|^{2}$$
と表せます。この不等式は高校数学での内積の定義を考えれば成り立つことは明らかです。なぜなら,
$$\vec{a}\cdot \vec{b}=|\vec{a}||\vec{b}|\cos \theta (\theta は \vec{a} と \vec{b} のなす角)$$
が内積の定義ですから,
$$(\vec{a}\cdot \vec{b})^{2}=|\vec{a}|^{2}|\vec{b}|^{2}\cos^{2}\theta$$
となり, \(\cos^{2}\theta \leqq 1\) ですから, 右辺は,
$$|\vec{a}|^{2}|\vec{b}|^{2}\cos^{2}\theta\leqq |\vec{a}|^{2}|\vec{b}|^{2}$$
となるので,
$$(\vec{a}\cdot \vec{b})^{2}\leqq |\vec{a}|^{2}|\vec{b}|^{2}$$
となるからです。
さて, \(n=3\) の場合は以上のように考えて説明することも可能ですが, 一般の 2 以上の自然数 \(n\) については, ベクトルの大きさと内積の関係を理由にすることはできません。 4 次元以上のベクトルの大きさと内積が定義されていないからです。
(注)
もちろん, 高校数学を超えれば, ベクトルの大きさと内積を定義することはできます。
さて, それでは, 一般の場合について証明してみましょう。
証明
コーシー・シュワルツの不等式
$$\left( \sum_{k=1}^{n}a_{k}b_{k}\right)^{2}\leqq \left( \sum_{k=1}^{n}a_{k}^{\,2}\right)\left( \sum_{k=1}^{n}b_{k}^{\,2}\right)$$
を示すために, 次のような関数を用意します。
$$f(t)=\sum_{k=1}^{n}(a_{k}t-b_{k})^{2}$$
少しわかりにくいかもしれませんが, 例えば \(n=3\) の場合である
$$(a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+a_{3}b_{3})^{2}\leqq (a_{1}^{\,2}+a_{2}^{\,2}+a_{3}^{\,2})(b_{1}^{\,2}+b_{2}^{\,2}+b_{3}^{\,2})$$
を示す場合であれば,
$$f(t)=(a_{1}t-b_{1})^{2}+(a_{2}t-b_{2})^{2}+ (a_{3}t-b_{3})^{2}$$
とおくことになります。
さて, 話を一般の場合の \(n\) の場合に戻しましょう。このとき \(f(t)\) は次のように変形できます。
$$\begin{eqnarray}
f(t)&=&\sum_{k=1}^{n}(a_{k}t-b_{k})^{2}\\
&=&\sum_{k=1}^{n}(a_{k}^{\,2}t^{2}-2a_{k}b_{k}t+b_{k}^{\,2})
\end{eqnarray}$$
これを \(\sum\) 記号を用いずに書くと,
$$f(t)=(a_{1}^{\,2}t^{2}-2a_{1}b_{1}t+b_{1}^{\,2})+(a_{2}^{\,2}t^{2}-2a_{2}b_{2}t+b_{2})+\cdots +(a_{n}^{\,2}t^{2}-2a_{n}b_{n}t+b_{n}^{\,2})$$
のようになり, これを \(t\) で整理すると,
$$f(t)=(a_{1}^{\,2}+a_{2}^{\,2}+\cdots +a_{n}^{\,2})t^{2}-2(a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+\cdots +a_{n}b_{n})t +(b_{1}^{\,2}+b_{2}^{\,2}+\cdots +b_{n}^{\,2})$$
となるので, 結局 \(\sum\) 記号を用いれば,
$$f(t)=\left( \sum_{k=1}^{n}a_{k}^{\,2}\right)\, t^{2} -2\left( \sum_{k=1}^{n}a_{k}b_{k}\right)\,t+\sum_{k=1}^{n}b_{k}^{\,2}$$
と表せます。ここで,
$$\begin{eqnarray}
A&=&a_{1}^{\,2}+a_{2}^{\,2}+\cdots +a_{n}^{\,2}\\
B&=&b_{1}^{\,2}+b_{2}^{\,2}+\cdots +b_{n}^{\,2}\\
C&=&a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+\cdots +a_{n}b_{n}\\
\end{eqnarray}$$
とおくと, \(f(t)\) は,
$$f(t)=At^{2}-2Ct+B$$
と表せます。なお, 今, 示したい式を \(A\), \(B\), \(C\) を用いて表すと, \(C^{2}\leqq AB\) となります。
さて, 一般の \(C^{2}\leqq AB\) の説明を始める前に, 例外的な場合である \(A=0\) の場合, すなわち, \(a_{1}=a_{2}=\cdots =a_{n}=0\) の場合に触れておきましょう。この場合は, \(C=0\) でもあるので, \(C^{2}\leqq AB\) は等号で成立します。\(A=0\) の場合は, これで示されたので以下は \(A\neq 0\) の場合を考えることにします。
再び \(f(t)\) についてですがこれは,
$$f(t)=(a_{1}t-b_{1})^{2}+(a_{2}t-b_{2})^{2}+\cdots +(a_{n}t-b_{n})^{2}$$
のように「2 乗の和」の形で表される式でしたから \(t\) にどのような実数を代入しても \(f(t)<0\) となることはありません。したがって, すべての実数 \(t\) に対して \(f(t)\geqq 0\) であるので, \(f(t)\) を今一度 \(f(t)=At^{2}-2Ct+B\) と見ると, 2 次方程式 \(At^{2}-2Ct+B=0\) の判別式 \(D\) は \(D\leqq 0\) となります。ここで,
$$\frac{D}{4}=C^{2}-AB$$
ですから, \(D\leqq 0\) は,
$$C^{2}-AB\leqq 0$$
すなわち,
$$C^{2}\leqq AB$$
が成立します。これで, コーシー・シュワルツの不等式は示されました。
ところで, この不等式の等号が成立する場合ですが, これは \(C^{2}=AB\) となる場合, すなわち, 判別式 \(D\) が \(D=0\) となる場合です。元々, \(f(t)\) は,
$$f(t)=\sum^{n}_{k=1} (a_{k}t-b_{k})^{2}$$
と表され, 決して負になることのない 2 次式でしたので, \(D=0\) であることは, ここでは, 「ある \(t\) に対し \(f(t)=0\) となる」ことです。これは, すべての \(k=1,2,3,\cdots ,n\) に対して \(a_{k}t-b_{k}=0\) となる \(t\) の存在すること, つまり,
$$a_{1}t-b_{1}=0, a_{2}t-b_{2}=0,\cdots ,a_{n}t-b_{n}=0$$
がすべて同じ解になることです。これは,
$$\frac{b_{1}}{a_{1}}=\frac{b_{2}}{a_{2}}=\cdots =\frac{b_{n}}{a_{n}}$$
となることです。ただし, 分母が 0 のときは, 分子も 0 とします。
補足
ここでは, 一般の \(n\) の場合について証明をしましたが, \(n=2,3\) などの場合には次のような証明も可能です。
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