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Jan.18
2011
おかえりなさい

 私は, 受験数学の理論「2次曲線」の巻末にもあるようにちょっとした天体マニアである。そこで, 最近発見したことを記そう。

 惑星の太陽からの平均距離に関する法則としてチチウス・ボーデの法則というのがある。簡単に言うと, 太陽系の内側から n 番目の惑星の太陽からの平均距離 d(n) は地球を 1 とすると,
  d(n)=0.4+0.3×2^(n-2)
となるものである。何故こうなるのか? それは経験則にすぎないのであるが, 歴史上は結構役に立っている。詳しいことは書かないが、この法則によって, 1781 年に天王星を, 1801 年に小惑星のケレスを発見したのであることをとりあえず言っておこう。
さて, 天王星が発見された後で様々な観測から天王星の外にもう一つ大きな惑星があると予想された。まぎれもなく今日我々が海王星と呼んでいる天体である。当時の人々は必死になって探しついに 1846年9月23日にジョン・アダムス達によって発見された。世紀の大発見から月日が流れ, 今では, 公転周期が 165.2269 年, すなわち 165 年と約 83 日であることも知られている。「1846 年」「165 年」と聞いて何か思わないだろうか。そう,
   1846+165=2011
である。83 日分も発見日から追加すると、今年の 12 月 15 日ころに海王星は再び発見された場所に戻ってくることになる。海王星にしてみれば「ここで見つかっちゃった。」という場所に戻ってくることになる。今年はそういう年。

  おかえりなさい。海王星!

Jan.17
2011
清がラジオ出演しました

数学教育研究所スタッフです。2011年1月15日に清が、
横浜のFMラジオ局fm yokohamaの番組「Future Scape」に出演しました。
その様子を写真等でお伝えします。

番組DJは放送作家・脚本家の小山薫堂さんと、ラジオDJの柳井麻希さん
放送後に、記念写真を。

FutureScape出演写真

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Jan.15
2011
「センター試験の秘訣(数学)」

数学教育研究所スタッフです。

センター試験・数学、前日のfm yokohama「Future Scape」出演に合わせて清が作成した「センター試験の秘訣」です。
オリジナルデータはpdfですので、ダウンロードの上、明日のセンター試験に是非役立てて下さい。

清史弘オリジナル(2011.01.15)「センター試験の秘訣.pdf」をダウンロードする

下記は、pdfのオリジナルデータからテキストデータと数式部分を画像で記したものです。
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Jan.14
2011
サイトのリニューアルに際して

本サイトは 2003 年 7 月から続いているものですが、2011 年 1 月 13 日にリニューアルすることとなりました。
今後もみなさんに有形無形を問わず何らかの形でお役にたてるような情報発信の場としていきたいと思いますので今後ともよろしくお願いします。

Jan.10
2011
1/15 ラジオ出演 fm yokohama「Future Scape」

数学教育研究所スタッフです。

1月15日(土)に、代表の清史弘が横浜のラジオ局fm yokohamaの「Future Scape」に出演します。

  • 日時 :2011年1月15日(土)9:00〜11:00の中で9:30〜の出演です。
  • 番組名:fm yokohama「Future Scape」
  • 周波数:84.7MHz
  • 番組DJ:小山薫堂さん、柳井麻希さん

※横浜、神奈川を中心に関東で聴く事ができるFMラジオです。

番組は、fm yokohamaで10年以上続く、人気番組で、DJは放送作家、脚本家として大活躍の小山薫堂さんと、ラジオパーソナリティーとして根強い人気の柳井麻希さんです。

どのような数学トークになるか、お楽しみに。是非お聴き下さい。

Jan.03
2011
1 つの考え方として

理科の先生と話してしてよく言われることがある。特に新学期が始まった時期に。それは「数学では、まだ微積分を教えていないの? 」「数学では、まだ三角比を教えていないの?」「数学では、まだベクトルを教えていないの?」などである。
これは、理科、特に物理では数学の記述を必要とし、化学でも pH を教えるときに指数法則や対数の性質などが必要になるが、そのときに数学でこれらを習っていないと教えにくいというのが原因である。
このようなことから、毎年春に見る風物詩が「理科の先生がしぶしぶ数学を教える姿」である。私は、これは理科の先生に申し訳ないと常日頃思っている。

ところで、ここでも何度か書いたように、これからの数学教育では「数学のよさ」を教える、あるいはそれらを伝えることに重点がおかれ、そのために数学がどれほど身近に役に立っているのかを強調する方向を向いている。しかし、その実際はというと無理して数学を使って説明をしたり、関心をもっている人が少ない内容を数学が割り込む形で説明していることが多い。私は、ここまでに「数学のよさ」を伝えようとしてきた人達の努力は否定はしないが、それとは別に、理科の先生に数学を教えるという負担をさせないようなカリキュラムはできないかとしばしば考える。
実は、30年ほど前の課程では、高校1年生で対数もベクトルも教えていた。さらに、それ以前には中学で対数を教えていた。ふと思ったことだが、理科はそのときの数学の学力で設定されていて、数学だけが理科とは関係なくずるずると後退して行っただけなのかもしれない。

さて、実際にカリキュラムを変えて高1でベクトル、指数対数を教えるようにするのはまず無理であろう。これは、知恵のある進学校がカリキュラムを組むレベルでの話が現実であるが、もしかすると数学が理科よりも先行すると数学と理科の学力に相乗効果が現れるかもしれないと思って、興味が尽きない。

Jan.02
2011
1月1日放送の BS Asahi 辻井伸行君の演奏の感想

1月1日にたまたま BS Asahi をつけると全盲のピアニストである辻井伸行君の昨年行なわれたサントリーホールでの演奏会の様子が放映されていた。途中から見たのであるが、(途中からの)曲目はリストの「ため息」あと「リゴレットパラフレーズ」、そしてその後のメインはムソルグスキーの「展覧会の絵」であった。「展覧会の絵」は私の演奏会レパートリーでもあるので、細部まで楽しませてもらった。

まず、テレビ局への苦言であるが、展覧会の絵の曲と曲の間で一度 CM が入った。それは古城のあとであるが残念である。展覧会の絵は組曲であるが、この組曲の場合、他の組曲よりも曲と曲の結びつきが強い。前の曲の印象を残しつつプロムナードを通じて、あるいは直接、絵本をめくるようにして次の曲に入るようにできている。したがって、演奏者もこの曲の場合、通常、曲と曲の間にすきまの時間を作らない。それをCMで一度区切ったのはいただけない。あくまでも展覧会の絵は全部で一つの曲なのである。一度 CM が入ったので、次はどの曲のあとでCMが入るのだろうと気になりだした。展覧会の絵の場合、後半は曲と曲が接続されている場合が多いのでなおさらひやひやしながら聞いていた。

辻井君は、サポートする男性に導かれて壇上の中央にあるピアノへと向かった。そして、普通のピアニストよりも時間をかけずすぐに演奏を開始する。最初の1音をどのように探すのかが気になった。が、あまり確認作業などしないで曲に入り大変不思議であった。
さて、さすがピアニストだけあって、結構指は動き正確なタッチであることには感心した。しかし、音は間違えていないのであるが、若干、私と解釈の違うところもあった。楽譜の中で作曲者が残した深遠部にあるメッセージを正確につかめていないのか、あるいはつかめているが、何か理由があって無視しているのかのどちらかがわからない部分がいくつかあった。
例えば、リモージュの中には、最初と再現部で同じ音形であってもアクセントの位置が異なる部分があるが、それを意識しているようには思えなった。また、バーバーヤーガにもアクセントの位置が譜面どおりではないか、あまいと思われる点があった。解釈の違いと言えないことはないが、譜面どおりの演奏技術がないとも思われないので、彼にこの部分を伝えた人の力量もこの水準になるとかなり影響があることを実感した。願わくば、彼に作曲者からの直接のメッセージを受け取れるようにしてあげたいと思うのだが。

以前、ピアニストの中村紘子さんが、ヴァン・クライバーン国際音楽コンクールの優勝者には、その副賞として多くの演奏会の開催が約束されるが、その見返りとして演奏者はそのハードスケジュールによってやせ細っていくと言っていた。比較の対象にはならないかもしれないが、塾・予備校の先生で授業を多くもちすぎる人の中には、授業マシーン化して内容のない授業をするようになる人もいる。また、医者や学者の中にもテレビなどの出演ばかりをして、中味のない人間になっていく人もいる。20代のピアニストの場合は、まずレパートリーを広げることと、作曲者の残したメッセージを直に受け取り、深く追求することが大切である。彼にはこの点を期待したい。

Jan.01
2011
新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

私の場合は、これまでは5年に1回のペースで身の回りの環境が大きく変わってきました。昨年はその5年に1回の年でした。何かある年だとは思っていたものの、昨年の前半は静かであったので平和に暮らしていました。しかし、昨年の後半は交友関係ががらりと変わることもあり、激動の年でした。
本年はそれを引き継いだ形ですが、多くの人が滅多に得られないチャンスを与えてくださるのでそれを逃さないように努力して行きたいと考えています。

今年は、特に執筆活動に重点をおく計画でして、これまでの延長の受験参考書等はもちろんのこと、それ以外にも、より大きな場も用意してもらっているので、期待にこたえられるようにしっかりと励んでいく所存です。

また、多くの人と協力関係を築ければよいなと考えています。

Dec.31
2010
本末転倒?

ある数学の教育者が鼻高々に言う。
「私は、x^3=8 の実数解を求める必要が解答の中で現れたときは、必ず、
x^3-8=0
(x-2)(x^2+2x+4)=0
として、2次方程式 x^2+2x+4=0 についてにも触れておくことにしている。すなわち, 2 次方程式の判別式を D とおくと、
D/4 =1-4=-3<0
であるからこの 2 次方程式は実数解をもたないことについて触れ、その後で x^3=8 の実数解は x=2 だけである。
とする。」
このように言う。それで自分の授業は丁寧なんだという。これは、x^3=8 の実数解が x=2 だけであるというのは自明ではないという立場である。

しかし、何かおかしくはないか? なぜなら 3 乗根 a の記号は、実数 a については、x^3=a となる x は「ただ一つ存在」し、それを 3 乗根とよぶということは認めているではないか。すなわち 3 乗根の記号を使っているということは、x^3=a を満たす x は一つしかないということをすでに認めているではないか。

これ以外にも、個人的には、数学 III で x>sin x であることを示せといわれたときに、f(x)=x-sin x とおいて f(x) を微分するのはやめてもらいたいと思う。

Dec.21
2010
冬期駿台教育研究セミナーについて

教材に訂正があります。

p.15 の神経衰弱をモデルにした問題ですが、肝心の問題がありません。
これは、「期待値 E_n を求めよ。」というのが問題です。

当日は、別の題材の問題をプリントで用意する予定です。