2 つの行動力
以前, 幸せ物語の中で書いたことで, 最近特に感じたことを再度取り上げてみたいと思う。
私は, 受験に限らず何か目標を達成するためには, そのどこかで「行動力」の強さを必要とする場面が幾度となく存在すると思う。私自身はものごとを「精神論」のようなもので解決するのは好むところではないが, 今はこの「行動力」について触れてみたい。
この「行動力」は大きく 2 つの力に分類できる。それは, 次の 2 つである。
A. やらなければならないことをやり遂げる力
B. やってはならないことをやらないで自制する力
A については, 例えば
(A1) 毎日, 朝ジョギングをすると決めた。しかし, 面倒になってきた。でも, 一度決めたことはきちんとやりとげよう。このような場面の意志の強さでやりとげる力。
(A2) 受験勉強で, どんなに疲れていても毎日英単語を 10 個ずつ覚えると決めた。それをやり遂げるのに必要な力。
などである。一方で B については,
(B1) タバコを路上に捨ててはいけないことはわかっている。でもやってしまうのはこの力のない人である。
(B2) 薬物に手を出してはいけないことは知っている。しかし, 興味本位で手を出してしまうのはこの力がない人である。
(B3) 今, このタイミングでゲームで遊べば, 明日の試験はボロボロになってしまう。そこで, ゲームを自制できる人はこの力がある人である。
ちなみに, 私自身は未だタバコを触ったことすらない。薬物についてはいうまでもない。
この 2 つの力に関して「面白い」というと不謹慎かもしれないが, あえて「興味深い」ものはというとそれは, 「人はそれぞれ A, B の両方に均等に強いというわけではない」ことだ。
つまり, A は強い力をもっているのだが, B は全く駄目, あるいはその逆の人もよくいて, 必ずしも A が強いからといって, B も強いとは限らない。
A の方は達成できたときは, 目立つことが多いから, 有名な人が A を達成した場合は人々の注目を集めたり, また子供の場合は誉められることは多い。しかし, B の方は「そんなことをしないのが当たり前」なので, B の力が強くても誉められるわけではない。しかし, B の力は大変重要である。これがない人が大小の差はあっても, 「裏切り行為」や「犯罪」をおかしてしまうことになるのだと思う。
必ずしも「何かの目標の達成」のためだけではなく, 普段の生活の中でもこの A, B の力をバランスよく持つことは重要なことである。
最近, 私のまわりには B の力がない人が多いので, この話を取り上げてみた。