プラスエリートのお知らせ
受験数学の理論の現行課程版についてお知らせします。
受験数学の理論の後継版は、書名については正式に決定したわけではないのですが、その呼び名の一つに「プラスエリート」が定着する可能性が高いので、今後しばらくはこのように呼ぶこととします。
「プラスエリート」とは「(通常の高校数学の範囲)+(エリート向け)」という意味があります。
「エリート」と言っても敷居の高いイメージのものでもなく、よそよそしい感じのものでもありません。
きちんと数学の本質から、ごまかさずにきちんと考え、納得して学問に取り組もうという人をあえて「数学のエリート学習者」とし、そのような人に力になれるものという意味があります。
従来の「受験数学の理論」と同様に、高校数学にとらわれずに99.997%の高校生はこの本を超えることはないであろうという深い内容です。もちろん、全員が必要な部分とそうでない部分とに分けてあります。
とくにこの本の付録Cにある「未来の研究者のために」は数学を得意とし、しかも数学好きな数%の高校生のために丁寧に説明してあります。
このシリーズは受験数学の理論とは異なり、「数学IA」「数学IIB」「数学III」という構成になっています。
母体は「受験数学の理論」の原稿ですので、これまでのものをほぼ3冊にまとめたと言えるので1冊あたりはかなり厚くなります。
「受験数学の理論」と「プラスエリート」の大きな違いの一つは、「節末問題」「章末問題」などの問題がついたところです。ただし、この問題は「問題を解くことによって理解を深める」ためのものですので、本格的な受験問題集ではありません。受験問題集は他に用意する必要があります。
また、徹底的に本物にこだわるといった姿勢があります。不用意な省略はありません。また、図も正確なものを使っています。もう少し詳しく言えば、関数のグラフは正確なものか、縦横に変倍したものに限り、例えば、「放物線」なのに「放物線ではない図」を使うことはありません。これ以外にも、おそらく読者のほとんどは気づかないであろう工夫がされています。
たいていの受験参考書は受験が終わると役目を終え、捨てられるか、売られるかということが多いのですが、本書にとっては「買った人の財産になるもの」、「大学入学以降をとっておく価値があるもの」を目指して作られました。
すでに「数学IA」の原稿は提出し、校正を残すのみとなっているので刊行は時間の問題となりました。
今現在は「数学IIB」と「数学III」の受験数学の理論の原稿をまとめ、追加原稿の執筆を行なっているところです。
進捗状況は定期的に行いたいと考えていますので、今後ともよろしくお願いします。
著者